てぃーだブログ › NPO法人まじゅんの会 / 沖縄人材育成事業 › 起業家インタビュー › 沖縄起業家インタビュー第1章 「チーム・プレイズ㈱」 

2011年04月04日

沖縄起業家インタビュー第1章 「チーム・プレイズ㈱」 

チーム・プレイズ株式会社


代表取締役 糸数盛夫




沖縄起業家インタビュー第1章 「チーム・プレイズ㈱」  沖縄起業家インタビュー第1章 「チーム・プレイズ㈱」 





~第1章 沖縄の蝶番(ちょうつがい)になるべく起業

―今のお仕事をされるきかっけを聞かせてもらえますか。

大学を卒業してから、本土の大手電機メーカー(カシオ)に勤めました。そこではマーケティングに関する部署で、マーケティングの基礎を学ばせてもらいました。
その仕事についたのも、「沖縄はモノ作りが脆弱である」といわれていましたが、それにもまして「モノを売る」という力が非常に弱いと感じていたので、本土の最先端のマーケティングをどうにか沖縄で活かせないかという思いがあったからです。

それから28歳で、沖縄に帰ってきて会社の設立をしました。


― すると、沖縄の経済を強くしたいという思いがあったと。

いえ、単にそれだけではないです。実は私には体に障がいを持つ弟がいます。幼いころから彼と直に接してきたこともあって、まず(障がい者のための)施設を作りたいなと思っていました。しかも、ただの施設だけではなくそこに入る方々の仕事までも作っていきたいと考えていました。そこから、「経営」を学ばなければと思うようになりました。

そういうことがベースにあって、大学卒業後は本土でマーケティングを学べたことは本当に幸運でした。

 
―会社を設立された時期についてですが。

私は自分の会社のあるべき姿を「蝶番(ちょうつがい)」と考えました。ドアと、壁の間にあってしっかりと繋いでいる、あれです。
お客様の「蝶番」になるには、どうしたらいいのだろうか、と考えました。つまりは「この人のために何ができるか(貢献)」を考えるということです。

それから、5つの決め事をつくりました。これができなければ、会社を閉めようと決めました。
①お客様を接待しない。②選挙活動はしない③親戚縁者を頼らない④支払いは前払い⑤コンペテイション(競争)はしない。という5つです。


― コンペ(競争)をしないというのは、正直驚きです。その業界(広告業界)は、コンペは普通にあるものと思いましたが。

もちろん、業界では普通です。でも私は、それを敢えてしないと決めました。クライアントの側がしっかりと目利きできるのであれば話は別ですが、感覚のようなもので「良い悪い」を決めてしまうようなコンペなどは、最初から参加したくないだけです。


― 仕事を取るためだけのコンペは、意味がないということですね。

そうですね。だから、基本的に営業は「売り込む」形ではなく、お客様から「来てもらう」というのを考えています。

私は、お客様が必要だと感じるものだけを、提供したいのです。

「Your success is my business(あなたの成功は私の仕事です)」

「Your happiness is my happiness(あなたの幸せは私の幸せです)」


という気持ちで仕事を続けてきまして、今もそれは変わりません。この会社が、もしこの思いに反する行動をとってしまった場合、この会社の存在意義はないと重います。そういう中で、この20年やってきました。


―そうはいっても、一つの会社が20年以上続けていくことは非常に難しいと思われます。

確かに、会社を設立した数年間は大変でした。運転代行の仕事をしながら、ほとんど睡眠時間もとらずにやっていた時期もありました。でも、先ほどからも言っているような「思い」を持ち続けられたから、ここまでやってこれたのかなと思いますね。


―しかし、県内は依然として厳しい経済状況にあると言われますが。

経営に「不振はあっても不況はない」という言葉があって、どんなに世間が「不況」だといっていても、必ず利益を出している会社があるのです。
そして、そういう会社は資金を使うべきところというのを知っていて、私たちのような仕事(広告やコンサルティング)など目に見えないものに価値をしっかりと見いだしています。
なので、一般的に「不況だ」などと言われる外部要因に振り回されることはないと思います。

とはいえ、私どもの会社は「広告業」に分類されるのですが、元々企業経営の中では「3K」と呼ばれる「交際費・交通費・広告費」は、真っ先にコスト削減の対象になるものなので、世の中が不況となると、(広告業は)非常に厳しい業界と言われています。
そこで私どもは、単なる広告デザインに止まらずさまざまな視点からお客様(クライアント)の経営状況・経営戦略をアシスト・サポートすることを仕事ととらえています。ですから、不特定多数の顧客を抱えるのではなく、特定のお客様と深くお付き合いしていくスタイルとなっています。いわゆる「コンサルティング」業務といえますね。

なので、単に名刺のデザインのみの依頼などは、他を紹介しています(笑)。先ほども言った、「蝶番」のように末永くつながって、お役に立っていきたいということです。


―「経営コンサルティング」の会社は他にもあるのでは。

確かに、「コンサルティング」する会社は幾つもあります。しかし私は常に自分が「(仮想)お客さん」であるという目線で、その会社(クライアント会社)を見ています。
それは、お客様(クライアント)に合わせるのではなく、その会社のために敢えて苦言を呈することも厭わないという意味です。
これは、お互いが強い信頼関係にないとできることではありません。
私は、そうしたところに私どもの会社のオリジナリティーを持たせたいと考えています。また、税理士・公認会計士・弁護士・社会保険労務士などとの提携もしておりますので、法的(コンプライアン)な問題や資金調達に関することなどより具体的で実践的なご協力ができる体制を築いております。


― なるほど。そういったお仕事は糸数社長が創業時にご苦労されたことが活かされているのでは。

そうですね。先ほども言ったように運転代行の仕事をしながら事務所に寝泊まりするという日々でしたから。資金繰りなどもまさに「死ぬほど」悩みぬきました。資産も何もない「ゼロ」からのスタートだったので当然かもしれませんが、そんな私だから「伝えられる」ことがあるのだと思えますね。


~第1章終わり~

チーム・プレイズ株式会社ホームページへ








★問い合わせ

まじゅんの会


問い合わせメールへ



同じカテゴリー(起業家インタビュー)の記事

Posted by CPマエモト(内気なコミュニケーションプランナー) at 10:00│Comments(0)起業家インタビュー
※このブログではブログの持ち主が承認した後、コメントが反映される設定です。
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。

マイアルバム
プロフィール
CPマエモト(内気なコミュニケーションプランナー)
まえもとよしと

コミュニケーションプランナー
理事長 前本良人
まじゅんの会ホームページへ

宮城たくま

ラジオパーソナリティ
広報理事 宮城琢磨
宮城ブログへ

山里将吾
人物歴史が大好きなイクメン
副理事 山里将吾
山里ブログへ

「ブログ記事一覧」













アフィリエイト・SEO対策
< 2024年05月 >
S M T W T F S
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31  
QRコード
QRCODE