てぃーだブログ › NPO法人まじゅんの会 / 沖縄人材育成事業 › 起業家インタビュー › にこにこ元気な本村周一(沖縄美健代表)のキセキ!~第二章~

2010年05月25日

にこにこ元気な本村周一(沖縄美健代表)のキセキ!~第二章~

にこにこ元気な本村周一(沖縄美健代表)のキセキ!

~第二章~


にこにこ元気な本村周一(沖縄美健代表)のキセキ!~第二章~

-それから13年になりますね。


 今13期目に入った。「沖縄美健」をスタートしたのは25歳の時でした。髪の毛もまだありました。(笑)

-すると、大学を卒業して、スーパー勤務を経て健康食品を売り始めて1年くらいで(会社を買い取って)独立した、ということになりますね?


 そうですね。普通に考えると1年ってあっという間かも。
でも自分にとってはものすごい長い1年間だった。正直、当時は、何度も追い込まれましたよ。
ただ、ボクシングみたいに、めった打ちされながらも、しっかりジャブは打っていく気持ちが大事かなって。「これが後で効いてくる」と信じて。そしたらコーナーに追いつめられたとしても、いざ反撃に出た時にそれまでのジャブが意外なくらいに効いてくると信じてました。

いろんなことがあった1年だったけど、自分にとってはあきらめずに例えコーナーに追いつめらた状況になっても、逃げることなくしっかりジャブ打ってました。 それが「沖縄美健」として再出発につながったんだと思います。

-沖縄美健として独立後は順調に売り上げ伸ばしてますよね。

  いやいや、実は、設立した平成10年に2000万円の「取り込み詐欺」に遭っちゃって。「取り込み詐欺」っていうのは、最初は小額の取引で信用させといてある日突然ドカンと大きい取引もちかけて商品をふんだくって金払わずに逃げちゃうって手口の詐欺です。
自分の場合は相手が巧妙で、3社くらいで別々に取引を持ちかけてきて(実は裏で繋がってて)、しばらくはその3社とも少しづつ売り上げ上がってきていてすっかり安心していました。
で、年末頃だったかな、大量に仕入れが必要だっていうのでコンテナいっぱいにうっちんやら黒糖やら詰め込んで本土に送りました。
そしたら、しばらくして入金がないことが分かって、その3社ともそろって音信不通、事務所もなくなってる、そこでようやく「あー やられた~?」って気づきました。

- いやあ、大変でしたね。その後どうなりました?


  2000万円って言っても、全く実感が湧きませんでした。20万円だったら実感わくけど(笑)。「何かよく分からないけど大変なことになってるのかな俺?」っていう感じで何か人ごとみたいに。

ただ、仕入れ先は父の勤務する会社だったので、「もし自分の会社が未払い発生させたら親父にも迷惑かけることになる。なんとかしないと」とすがる思いで銀行に融資のお願いに行きました。

でも普通、こんな何の実績もない若造に2000万円なんて大金貸すわけないですよね。窓口の担当者は当然、渋っていたのですが、その時、さきほど言った「ジャブ」が効きました。

後ろをたまたま通りかかったその支店の支店長が自分に気づいて、「どこかで見た事あるなぁ」「何の仕事しているの?」って。
俺はすかさず、「はい、松山でうっちん売ってます」と答えました。

「ああ!君から買った事あるよ!」という話になり、そこからはスムーズ!
「あんなに地道に営業してる奴だから大丈夫だ」って思ってくれたのだと思います。
それで融資がOKになった。ほんとに「助かった!」って思いました。
どんな縁が結びつくか分からないですよね。

-でも、いきなり2000万円の借金ですよね。運転資金とかじゃなく。


 そう。でもだからこそ、そこから頑張れた。皮肉なものだけど、会社(沖縄美健)始める前はとにかく日銭稼ぐのに必死で、だから頑張れたけど今度はこの2000万円の借金があったからがんばれたと思います。はっきりいえば、「借金が原動力」になっていました。

 甲斐あって、7年目くらいには当時の借金は、返済することができました。
考えてみると、リスクを持つって大事な事だと思いますよ。
経営的には借金はもちろんないほうがいいけど、自分の場合はこの借金という“リスク”があって「追い込まれてた」から出来たと思います。人間何らかのリスクと常に向き合っていないと、本当の究極の危機に直面した時「逃げる」と思います。

- 成長期に入ってきてからの伸び方はすごいですよね。


 ちょうどこのころに、さっきも言ったけど夢だったCM作りができました。でもその時初めて会社経営の方がよっぽどクリエイティブだって気づいて。
 平成14年“もろみ酢”ブームがきて、一気に売り上げが急上昇しました。もうファイアー状態(笑)
でもその実態は営業して伸ばしてきたんじゃない。何もしないでも勝手に売れる状況。お客さんが「売ってくれ!」ってどんどん来る。沖縄ブーム、沖縄健康食品のブームがピークでした。
自分自身もすっかりマヒしていて、「2億ずつ上がってるから、来年は8億になるんか。10年後は・・・」って本気で思ってました。「経営って意外と簡単だなぁ」って。完全にバカでしょ(笑)

- そんな時に、それまでの自分の経営を見直すきっかけがあった?。


 はい、取引先様の紹介で、ある勉強会に誘われて、ホントに付き合い程度で行ってみました。
その時指導してくれた先生が「あなたの会社は潰れますよ!」っていうんです。
すごいカッチーンときて、「そんなことないですよ!」って反発したら、「じゃあ来月までに自社の売上構成比と取引先の分析してきないさい。」って宿題をだされました。
 
そしたら調べてみて驚きました。売上げの80%以上が、わずか10%の商品で(ほぼ全てもろみ酢関連)占められており、わずか3社の取引先が売上げ全体の80%程度を占めて、全部もろみ酢の販売先だったんです。
先生が言うには「来年以降はもろみ酢のブームが終わるか、取引先が直でメーカーとの取引を始める可能性があるよ。そしたらあなたの会社は大丈夫なの?」と。
その言葉で「本当に潰れるかもしれない」って初めて気づきました。ありがたかった。

 そこからもう必死で勉強して事業計画書作って、「来年以降は売上高を半分にする!」って周りに宣言しました。
うちの主力商品である「もろみ酢」の通常販売を減らしてゆく。と・・・。
周りからは当然「はあ?」って思われ、「お前大丈夫か?変な宗教にでもはまったんじゃないか?」って本気で心配されていた。(笑)
みんなして、「お前、もろみ酢は廃れるわけないだろう!お前が間違ってる!」って非難の嵐。
でも自分は、「いいです、自分はこれに確信があるから。もうこうすると決めたから」ってね。
ちゃんと戦略も練っていて今までのような薄利多売は辞めて、通販にすこしづつ、特化していこうと思っていました。
通販は直接、ユーザーのご意見も聞けることができ、自分たちの商品が、本当に喜ばれているのかがダイレクトに分かる。
また、経営の面からいえば、粗利は高いし、入金も早い(リスクが小さい)。
そして、バブルで膨れ上がった今のような状態にとても不安に感じ、「売上げの拡大を追わない」というのを決めました。
自分たちの実力相応、「身の丈に合った経営を追求してゆこう」って。

 「決断」という言葉ありますよね?決断の意味をはっきり分かったのはその時でした。
二つのうち一つを選ぶのは、“選択”。
決断っていうのは、「こっちはしない」という「“しない”ことを“決める”こと」
なんだって。
自分は、「安易な売上げは追わない」っていうことを「決断」しました。
具体的に言えば、(言葉は適切かわかりませんが)そのために「条件のあわない、無理を強いられていた」お客さんを「減らしていった」。
「数年は赤字だからね」とスタッフにも説明しながら、ようやく去年くらいから少し利益を残せるようになってきました。でも、その利益を広告投資に回しているのが現状でスタッフへの充分な還元までにはなかなか(難しい)です。奮闘中といったところです。


~第二章終わり~

『周ちゃん社長(沖縄美健)のプライスレスな日々。』ブログへ


今日も訪問ありがとうございました。
おかげさまで現在下のブログ村ランキング1位です!
これからも応援クリックもお願いしますね。
にほんブログ村 経営ブログ ビジネススクール・セミナーへ
にほんブログ村




読者になるメール流れ星



同じカテゴリー(起業家インタビュー)の記事

Posted by CPマエモト(内気なコミュニケーションプランナー) at 20:00│Comments(0)起業家インタビュー
※このブログではブログの持ち主が承認した後、コメントが反映される設定です。
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。

マイアルバム
プロフィール
CPマエモト(内気なコミュニケーションプランナー)
まえもとよしと

コミュニケーションプランナー
理事長 前本良人
まじゅんの会ホームページへ

宮城たくま

ラジオパーソナリティ
広報理事 宮城琢磨
宮城ブログへ

山里将吾
人物歴史が大好きなイクメン
副理事 山里将吾
山里ブログへ

「ブログ記事一覧」













アフィリエイト・SEO対策
< 2024年05月 >
S M T W T F S
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31  
QRコード
QRCODE