NPO法人まじゅんの会 / 沖縄人材育成事業

にこにこ元気な本村周一（沖縄美健代表）のキセキ！

～第三章～





　－　会社の理念、個人の理念をきかせてもらえますか？


　　会社の理念は「私たちは、今日の仕事を通し、お客様と周りの方々に最大限のニコニコと元気をお届けします」です。

個人としては・・・
実は、自分は「一人一人の名前には運命がある」と思っていて、自分の「周一」という名前には「周りを一つにする」みたいなのが運命的にあるのかな～って思っています。
それで、「笑顔で明るく元気で、みんなで楽しく一つになっている」っていう組織を作りたいなって。社長、リーダーとしての役目も、名前の意味を考えると、「運命」と腹をくくれます。


　－社員のみなさんは会社理念をどう浸透させていますか？

　経営理念をありがちな「絵に描いた餅」にしないためにどうしたらいいか、考えたあげく始めたのが、「理念実践行動を毎日、日報に記入する。」ということです。
「私は理念に即してこんな行動をしました」っていうのを毎日、各人に書いてもらっています。
これを毎日続けていくと本当に理念が浸透してきていると実感します。

「絵に描いた餅」じゃなくなった。１０人しかいない会社だけど、自信を持って言えます。
これを４年くらい続けてますが、各人が毎日１つずつ積み上げた理念に即した行動は４年で１万個になる。
この理念の固まりは強いですよ。他ではちょっとやそっとじゃマネできない。
たとえ、今から始めても、うちは４年分の蓄積がある。経営にはもちろんテクニック的なものも必要だけど、それは簡単に盗まれたりマネされたりします。
逆に、マインドの部分である「理念」は簡単にはマネできないと思います。
そういったことが積み重なって少しずつ業績が上がってきてるから、スタッフも自然と自信を持つようになってくる。
そうなると、僕がいちいち指示しなくても。自分たちで考えて、日々、自分の責任と判断で顧客満足活動をするようになってくる。
最近はそれを実感するし、スタッフたちの成長を頼もしく思います。

要は、「経営理念」が一番大事。これを徹底する事のみに社長は集中するべきだと思う。人材育成の基本だと思う。



－本村社長の強みは何だと思いますか？


　　「いざと言う時に逃げない、いざというときに歯を食いしばってがんばれる」ということかな。
いつもは優柔不断でヘラヘラしてるけど、「この子はね～やれば出来る子よ！」みたいな（笑）
そういう時が３～５年くらいおきにきてて、乗り越えてきたから。
この経験が、自分の支えになっています。


－沖縄で起業するのに、大切な事ってありますか？

　沖縄の人はゆいまーる精神が強すぎて、それが逆にダメだと思う時があります。悪い意味で作用すると、ただの慰め合いにもなりかねません。
「お前も同士だよな～、だからいいんじゃないそれで。」みたいな。

それから、「縁の大事さ」の勘違い。つまり友人とか親族とかを中心に商売をスタートして、要は一番安易なところから商売を始める。そこから、続かない。

まずは、「身内でないところから販売を始める。」という気概と努力があってこそ、身内からいただく売上もありがたみが増すものだと思います。

あと、全てではないですが、思いつきで、準備を十分にせず、花火を打ち上げるのは大好きだけど、その後の総括とか反省みたいなのが弱いような気がします。
だから（この花火は）成功した、失敗した、だけで終わる。
そんな感じの方が多いような気がします。もちろん、自分も「うちなーんちゅ」なので、その要素は多く持っていますが、その要素が多い時に、だいたい失敗しています。
これは経営者に限った事じゃなく、見た目、カッコよく、流行に乗っている感じの方より、コツコツと自分にとって大事な地味なことを継続している人の方が長い目で見て絶対に強い。と、尊敬できる方や成功している方たちを見て思います。


－本村社長の「夢」は何ですか？

昔は、大きな会社を作ることでした。だけど、子供ができて、企業の目的というものを考えるようになりました。それは、「継続する」こと。

企業は、儲けるのが目的じゃなくて、永続させる事が目的だと今は考えています。

「経営」という言葉自体、「営み」を「経続させる」でしょ。
だから「経営者」も「会社を続けることができる者」と言い換えていいと思う。
売上や利益というのは会社を続けるための「手段」であって「目的」じゃない。
それを取り違えたとき経営はおかしくなるような気がします。

「社長」っていうのは誰でもなれるけど、「経営者」になるのは本当に難しいと思います。

「夢は？」って聞かれたら、「経営者になること」かな。まだまだ修行中だから。

　個人的には、自分の子供はまだ小さいけれど、その子達が大きくなって孫が出来たりする日がきて、「あの周一じいちゃんたちがいたから、今があるんだよねぇ。」って言われるようなおじいちゃんになりたい。カッコよすぎかな（笑）

－目指すは、「お孫さんが誇れるスーパーおじいちゃん」―ですね（笑）。


今日は本当にありがとうございました。



第一章～第三章　完結

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