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2010年06月29日

沖縄の起業家インタビュー~「与那原家」第二章~

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上原社長、与那原家


上原社長の熱い想い ~第2章~



沖縄そば業界の「今」をどう思いますか。

すでに淘汰の時代に入っていると言っていいと思います。この商売は保健所の許可だけで、「誰でも」始める事ができる。比較的簡単に店は出せるんです。

私の友人なんかも、「俺も定年なんだけど、そば屋でも始めようかな」なんて言う人が結構いますよ。まあ「悪い事言わないから、止めといた方がいいよ」と言いますが。

みんな小さい頃からなじみ深い食べ物だし、家庭料理でもあるから、何だか「自分でもできそう」と思うんでしょうね。
「そばが好き」と「そば屋ができる」は全然違うことです。
最初の頃は苦労の連続ですから。

私も始めた頃、試行錯誤で「あっさり味・こってり味」を研究しました。
実は、この「あっさり・こってり」については、スタッフみんなで試食して意見聞いたら「あっさり」派と「こってり」派に真っ二つに割れたんですよ。そこで「じゃあ、2種類のスープでやろうか」ってことになりました。

それからも大変でした。スープを実際に作ってみるんですが、家庭用の4~5人前と商売用の数十人単位の仕込みは全然別物でなかなかうまくいかない。作っては捨て、作っては捨て、を繰り返したものです(笑)。


その甲斐があって、今があるんですね。

それでも、売上げがずっと右肩上がりなんてありえない。
不景気で客足が減って売上げが落ちこんで来た時も、値下げするといったことはせず、商品の研究に集中しました。「もっといい材料はないか」「もっといいダシの取り方はないか」というふうにね。

「もっとおいしいものを作ってやろう」と燃えましたね。
だから、ある意味「ピンチに陥るたびに、どんどん良くなっていった」と言えるでしょうね。私はこの方針だけは一貫してきました。


今後、上原社長が挑戦してみたいことは。

今、飲食業界においては、高級志向格安志向の2局化がどんどん進んでくるんじゃないかと思います。

しかも、この不況の中でより割安感のある店への流れは勢いづいているようです。大手ハンバーガーチェーン店や牛丼チェーン店をみれば分かりますよね。
沖縄そばの店も古くから「沖縄のファーストフード店」といわれてきました。「与那原家」のそばは全般的にやや割高なものではありますが、今後ファーストフード色の強い割安感のある店(を新た出店する)というのはどうだろうか、と考えていますよ。

そうなると、お客さんのターゲットを変えるということになります。

他にも、今後はそばにこだわらずに、「麺」という切り口で挑戦してみたいですね。ラーメン、うどん、パスタなどは中華・和・西洋と違った料理の印象があるかもしれませんが、実は同じ小麦が原料であったり、使われているダシも共通していたりします。
そうであれば、今までの経験が生きるからリスクも小さいですよね。「麺」をテーマにビジネスを広げていきたいという思いです。


上原社長がこの約30年間その熱い思いを持ち続けられた原動力はなんだと思いますか。

初めの頃は「絶対沖縄一のそば屋になる」という強い思いだけが自分を動かしていました。

今では、会社の理念が「喜びと満足にあふれる会社にしよう」なんですが、それは「お客様に喜びと満足を実現する」「共に仕事をしている仲間たちの喜びと満足を実現する」「家族、取引業者、地域の皆様に喜びと満足を実現する」という3つの要素から成り立っています。

この理念を実現していこう、という思いが今の私の原動力ですよ。


上原社長の“強み”はなんだと思いますか。

そうですね、「夢の大きさ」ですかね。

昔、回転寿司やっていた頃にある程度、店が軌道に乗って「成功した」気分になると、飲み歩いて派手に遊びました。そしたらその後急激に業績が悪化するんですね。今にして思えば、「目標が低すぎた」からなんです。
目標をクリアする度に、次の目標を設定できなかったですね。だから一つの目標をクリアしちゃうと、急にパワーダウンしちゃって飲みにばっかりですよ(笑)。

若い頃はそのせいで、かなり山あり谷ありでした。その後(日創研などの)様々な学びの中で「目標はどんどん高く」設定して、「夢は大きく」持たなければいけないという事に次第に気付いていきました。

今では私の胸には大きな夢がしっかり宿っていますよ。これが今の私の強み、と言っておきましょうか(笑)。


好きな言葉を挙げるとすれば。

松下幸之助氏の言った「全ては生成発展する」という言葉ですね。
どんな物事も、それは全て良い方向に向かっているのだ、といった意味の言葉です。

人類の歴史の中で、いろいろな事(不幸な事)はあったけれど結局は進歩していますよね。だから、
現在のこの不況もいずれ良くなる方向に向かっているのだと考えることができるんです。

そうすると、自分自身の回りに何か悪い事が起こったとしても、「次は良くなることが待っている」と思えて楽しくなってくるんですよ。私にとっては元気を与える言葉です。



~第3章へ続く~


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Posted by CPマエモト(内気なコミュニケーションプランナー) at 19:00│Comments(0)起業家インタビュー
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